腎不全の高齢犬の終末期・看取りについて思うこと
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2018年7月に「腎不全ステージ2」と診断され、2018年9月には腎不全の末期を示す症状が出現し、腎不全との付き合いも9ヶ月目になりました。

 

食べても食べても体重は少しずつ減って、14kgの体重が今では9kg・・・

体重が増えないことが悩みの種。

 

体重増えろ~

体重増えろ~

と呪文のように言ってみたり。

オヤツでカロリー補給できるようにもしてみたり。

あの手この手で今に至り、他に方法がないかなぁと、腎不全のレシピ本を読んでいるときに

ふっと・・・

 

高齢者の腎不全は、

糖尿病などの基礎疾患がないとすれば 

それは老衰の1つとも言える・・・

 

そんな(人の医療機関の)ドクターの言葉を思い出しました。

 

目次

老衰とは

老衰とは、年齢を重ねて高齢になるにつれ体の能力・機能が低下していくことです。

老衰死とは、老衰の結果として亡くなることを言います。

突然の事故や病気ではなく、年齢とともに衰えて自然に亡くなること。

 

以前の総合病院では、入院病棟の医療事務を担当していたので、死亡診断書を取り扱うこともありました。

診断書には「直接の死因の原因」という欄があって、「老衰」と記載されているケースもありました。

厚生労働省の「死亡診断書記入マニュアル」には、老衰は「高齢者でほかに記載すべき死亡原因のない、いわゆる自然死」とあります。

 

つまり、老衰の結果として亡くなることは、自然と調和した最後。

そんな風に考えています。

 

生命の維持機能が低下していく過程

動物病院の待合室では、高齢の犬や猫の看取り経験者の方たちと話す機会があります。

私自身は、子供のころから犬や猫に囲まれて暮らしてきたけれど、「看取り」の経験はありません。

皆さんのお話を聞いていると、「どんどん痩せて、亡くなる前は一切の食事・水を摂らなくなってずっと眠っている。」という共通点があります。

人の場合も、死期が近づくと体重のみではなく食事の量そのものが減少するということも言われているので、人も動物も同じなんだなと思いました。

 

ゆるやかに生命の維持機能が低下していく過程
  • 慢性的な炎症で細胞の数が減少する。
  • 細胞数の減少により、臓器の機能低下が起こる。

 

 

慢性的な炎症による細胞数の減少

 

年を取ることで老化した細胞は「炎症性サイトカイン」を発生させるそうです。

サイトカインは細胞と細胞が連絡を取り合う、スマホ回線のようなもの。

老化した細胞から大量に発生した「炎症性サイトカイン」が、周りにある他の細胞の老化も促進してしまうため、臓器や細胞の慢性的な炎症を引き起こし機能低下につながるわけです。

 

筋肉が炎症を起こしていれば、運動機能が衰え

心臓の筋肉が炎症を起こしていれば、心機能の低下

肺を動かす筋肉が炎症を起こしていれば、呼吸機能の低下

 

こうして、老化によって少しずつ少しずつ生命の維持機能も低下していくと考えられているそうです。

 

 

臓器の機能低下が引き起こされる

 

細胞数の減少にともない、臓器の機能低下が引き起こされるます。

 

例えば、小腸の場合。

我が家のチロルは「食事を摂っているのに体重が減って体が痩せていく」わけですが、

これは、細胞数の減少によって栄養素を吸収する小腸の組織や筋肉などの委縮が原因ということが考えられます。

小腸の内側の壁はヒダ状になっていることで表面積が広くなり、効率的に栄養を吸収できるようになっているけれど、そのヒダが委縮してしまったら・・・

いくら食べても体には栄養を取り込むことができなくて、体重も増えるどころか維持することも難しく、減っていくばかりなのも理解できます。

 

動物病院の先生に体重が増えないことを相談したときに言われた

「腎不全は炎症性疾患ですからね・・・」の意味が良く分かりました。

 

 

そのときに最適な状態で旅立つ準備を見守る

医療機関で長い間働いていたせいか、ついつい内服薬や点滴での水分・栄養補給という思考になりがちです。

でも今は、私自身が「老衰死を看取る」と考えたとき、点滴での水分・栄養補給という選択はありません。

強制的な治療行為で、腹水が溜まったり、むくみがでたり。

逆に辛く苦しい思いをさせる結果になることがあるから。

 

亡くなる前には食べ物や水分を摂らないのは、体の中でそれを処理することができないから。

体が最善の状態にコントロールしているのだと思います。

 

そうして少しずつ体を脱水状態にして心臓に負担をかけないようにして。

眠いなぁと感じる時間が徐々に増えて。

そのときに最適な状態で穏やかに、最後を迎える準備を整えているのだと考えています。

 

 

「眠るように穏やかに」終末期と看取り

体重が増えるようにと願っているけれど、食べても食べても痩せていく体。

チロルの体は少しずつ、彼女なりに「準備」を整え始めているのではないかな?

そんな風に感じることがあります。

 

固形物を食べるのは難しくなってきたので、今はブレンダーでペースト状のご飯。

1日2回の食事も摂れて、排泄も自分で可能だけど、老衰を謳歌?しているような感じです。

 

現在の薬とサプリメント
  • レパミピド(胃薬)
  • ウルソ(利胆剤)
  • ミヤBM(整腸剤→宮入菌)
  • アゾディル(乳酸菌)
  • アンチノール(オメガ3)
  • ヒルトンハーブkdソリューション
  • アニマストラス(酵母)

薬やサプリは最低限にしたいと思うけれど、今は7種類。

食事がとれるうちはこのままかな・・・

 

腎不全なので、便秘にならないように気を付けています。

ミヤBMとアゾディルに、蒸したサツマイモとヨーグルトの効果で、現在のところは問題ありません。

 

「老衰死」は痛みや苦しみが少なく、安らかな最期を迎えられると言われています。

体の機能低下にともなって、脳の機能も低下するので、痛みや苦しみを感じにくくなると考えられているようです。

 

自然に任せてゆっくりと。

眠るように穏やかに。

そんな最後を迎えられるように、日々の養生をしていこうね。

 

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