いろいろと心配のつきないパートナーのキナリ12才。
薄い茶色の長いまつ毛も、今は真っ白。
そのせいなのか…
顔つきをみていても、なんだかおばあちゃんになってきたなぁと思うようになりました。
そもそも右下の犬歯を抜歯したことから始まり、歯磨きもイヤイヤするようになり、なんとか1日2回の食後と寝る前に短時間の歯磨きをしているものの歯周病は良くならず。
「僧帽弁閉鎖不全症」の原因のひとつには歯周病菌があるのではないか?と考えているので、今まで以上に口腔衛生にも気を配らなければ。
しかしいろいろ試しているものの、なかなか思うように改善していません。
そしてある日、歯科領域の研究で面白いものを見つけました。
目次
プラセンタ(胎盤製剤)によるヒト歯肉繊維芽細胞のⅠ型コラーゲンと炎症性サイトカイン産生に及ぼす影響
人間の歯科領域の研究報告書。
口腔衛生について「プラセンタ」とは思いもよらなかったけれど、これを読んでみて試してみる価値はあるかな?と思いました。
簡単にまとめてみました。
1歯周病とは
生活習慣病との関連が指摘されている歯周病。
一般的に、歯周組織の破壊と進行は、プラーク(細菌の塊)の刺激で歯周組織がサイトカインなどを出して歯周組織を破壊することによる。
炎症のある歯周組織内では、インターロイキン(IL)-6やインターロイキン(IL)-8などのサイトカインの濃度が増加する。
- 免疫細胞の分化や増殖を調節する機能を持つ
- 骨吸収を誘導し歯周病を悪化させる
- 好中球を誘導し歯周組織の破壊に関与する
と考えられている。
- 歯肉の結合組織に最も豊富に存在する細胞
- コラーゲン産生などを行う
- 歯周組織の構築、恒常性の維持を担う
- 細菌などが歯周組織に入ってくると、インターロイキン-6、インターロイキン-8の炎症性サイトカインを分泌して歯周組織の破壊を促す
細菌などの攻撃から守るため炎症性サイトカインを分泌する結果、歯周組織が破壊されてしまうというメカニズムか…
さらに、これらの炎症性サイトカインは慢性化にも強く関与していることが報告されている。となっています。
2018年7月に「腎不全ステージ2」と診断され、2018年9月には腎不全の末期を示す症状が出現し、腎不全との付き合いも9ヶ月目になりました。 食べても食べても体重は少しずつ減って、14kgの体重が今では9kg・・・体重が増えないことが悩みの種。 体重増えろ~体重増えろ~と呪文のように言ってみたり。オヤツでカロリー補給できるようにもしてみたり。あの手この手で今に至り、他に方法がないかなぁと、腎不全のレシピ本を読んでいるときにふっと・・・ 高齢者の腎不全は、糖尿病などの基礎疾患がないとすれば それは老... 腎不全の高齢犬の終末期・看取りについて思うこと - いとしのシェルティ *Sheltie Angels* |
枕に頭ではなくお尻を乗せるのがチロルのスタンダードです。今日も穏やかにお昼寝中・・・ 慢性の腎臓病(腎不全)には、今現在は特効薬というものがないので、いかに進行をゆるやかにするかにフォーカスした治療で共生していくことになります。食事については随分悩んで、現在も「さらに効果的なモノがないかな?」と調査を続ける毎日。そんな中で、新たに取り入れた「ポリアミン」の摂取。 以前、炎症性サイトカインによる慢性的な炎症が老衰(老化)の原因の1つということを記事に書いたことがありま... 犬の腎臓病対策に手軽にできる「ポリアミン」の摂取 - いとしのシェルティ *Sheltie Angels* |
2プラセンタ
プラセンタとは哺乳類の胎盤のこと。
胎盤はお母さんのお腹の中で、1個の受精卵をわずか10ヶ月で3kgの赤ちゃんにまで育ててしまう驚くべき機能を持つ組織。
- 細胞の増殖
- 細胞のコントロール
- 細胞の分化誘導
- 未成熟臓器の代替的役割
現在は医薬品や医薬部外品として様々なプラセンタがあります。
- 創傷治癒促進
- 疲労回復
- 抗炎症作用
- 自律神経調節
- 免疫強化
- 活性酸素除去
この報告書の中では、
❶限定的な条件で進められた実験
❷異なるメーカから提供されているプラセンタとの違いも明らかではない
とはなっているものの、結論はプラセンタって良いのでは?と思われる内容でした。
本研究で我々は、プラセンタエキス純末がHGFのⅠ型コラーゲン産生を増強し、LPS誘導性炎症性サイトカイン(IL-6とIL-8)の産生を抑制することをin vitro(試験管内)において認めた。
プラセンタ(胎盤製剤)によるヒト歯肉繊維芽細胞のⅠ型コラーゲンと炎症性サイトカイン産生に及ぼす影響
日本では1950年代にはすでに、肝機能障害や更年期障害を治療する医薬品として厚生労働省(旧厚生省)が認可。
多くの医療機関で使用されています。(ヒト由来のプラセンタ)
「プラセンタ療法」具体的にどんな効果が望めるの?
❸肝臓などに沈着した脂肪を減少
- 脂肪肝、慢性肝炎、肝硬変(肝機能の改善)
- 更年期障害、生理不順、冷え性
- アレルギー性鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎
- うつ病、神経症、自律神経失調症、不眠症
- 肌の美容効果(きめ・張り、シミ・そばかす、美白、しわ、くすみなど)
- 抜け毛、円形脱毛症
- 肩こり、腰痛、眼精疲労
- 肉体疲労、術後・病後の体力回復
- 気道感染抵抗力増強
- 老化防止
こうして整理してみると、肝機能の数値が高く皮膚炎になりやすいキナリには取り入れてみたい項目が多いことが分かりました。
犬用のプラセンタを早速購入してみました!!
すぐにプラセンタを検索して何か良いモノがないか物色していました。
人間用のプラセンタならたくさんあるのだけれど、犬も大丈夫なのかしら?
そんなこんなで見つけたのが犬用「馬プラセンタ」!!
1日1回 体重5kgに対して付属のスプーン1杯。
キナリは体重10.5kgなので付属のスプーン2杯を夜ご飯に混ぜています。
小さな小さなスプーンなので、瓶に入れたままだと取るのに苦労するのが難点。
スプーンだけ別に立てて置いた方が良いかもしれません。
取り扱っているお店がなくて、やっと見つけた安心して使えそうなプラセンタ。
【商品説明】
多種類のアミノ酸を含む馬プラセンタを食事に加えることにより健康を維持し、動物が本来持っている免疫力を保ちます。
食品ラベルをクリアした天然100%の馬プラセンタです。犬ごはん専門店Natural Dog Life
抗炎症性サイトカイン効果を期待したいプラセンタ
今は亡き末期と言われた腎不全のチロル。
腎不全では必ず行う点滴も早い段階で止めたにもかかわらず、動物病院の先生の予想より9ヶ月近く長く一緒にいられたのは「抗炎症性サイトカイン」を意識した手作り食も大きかったのではないかと考えています。
腎不全の場合、治療の1つに「輸液(点滴)」があります。輸液(点滴)の目的は、輸液製剤協議会によると、輸液製剤は、生命維持に不可欠な「からだの恒常性の維持」のため、体液の代謝異常(水分・電解質・酸塩基平衡の異常、栄養障害等)の正常化、あるいは体液の代謝異常を未然に防ぐこと、また抗生物質などの医薬品の溶解・希釈を目的とした医薬品で、最も基礎的かつ重要な薬剤であるといえます。輸液製剤協議会となっています。腎不全で腎機能が低下するというとこは、ここでいう「体液の代謝異常」の状態。そのため治療のベース... 点滴を止めた腎不全の犬が自分から飲むようになった「水」のはなし - いとしのシェルティ *Sheltie Angels* |
我が家の場合、チロルもキナリも基本的にドライのドックフードがメインのご飯でした。3種類くらいをローテーション。トッピングでいろいろな食材を少し付け足したり。週末の休みに手作りご飯にしてみたり。 フルタイムで仕事をしているので、手軽なドライフードを選んでいました。また、何となくドックフードの方が、いろいろと研究・開発されていてバランスが良いんだろうと思っていました。 ホリスティックケアの講座を受講してからは、少し考え方が変わって手作りご飯の回数は若干増えたものの、やはりメインはドッ... 腎不全の犬に効果ありと感じたもの その2「手作りごはん」 - いとしのシェルティ *Sheltie Angels* |
今回見つけた研究報告書で初めてわかったプラセンタの抗炎症性サイトカイン効果。
もっと早く知ってチロルのご飯にも混ぜてあげたかったな…
腎不全のパートナーと暮らしているなら、ご飯に加えてあげるのも対策の1つとして良いと思いました。
我が家のキナリは歯周病、肝機能、皮膚炎などに対する効果を期待して取り入れて5日経ちました。
スプーンは小さいけれど、1瓶で1ヶ月は持ちそうかな。